ワインは収穫したブドウを搾汁しアルコール発酵させた飲み物。ぶどうの品種の個性がそのままワインになると言っても過言ではありません。世界各国様々なエリアでワイン造りが行われていますが、京都丹波で栽培しているブドウ品種の個性と日本ぶどうの個性をご紹介しながら、ワインになった銘柄も合わせてご紹介します。
Tannatの名はタンニン(Tannin)に由来するほど、色濃く渋いのが特徴。フランスの南西地方で栽培が盛んで、ハリウッドスターが自家用ジェットで買いに訪れるワインとして日本では紹介されたりしました。若いうちは渋みが強く、飲み頃になるまで時間のかかるワインですが、熟成するにつれ、ジビエのような野性的な香りが立ち上り、20年以上の熟成を経てもタンニンと酸味が充分に感じられる、長期熟成型の品種です。
京都丹波のタナは海外産ほどパワフルではないものの、タンニンと果実味、酸味のバランスが非常によくとれた品種で、多くはメルローを少量ブレンドをしてワインにしています。色づきや糖度もよく、病害虫にも強い品種として栽培面積を増やしている注目品種です。
タンニンの語源にもなったと言われるタナ種を木樽で熟成しました。タンニンは非常に滑らかで、芳醇な果実味とのバランスが良いです。穏やかな余韻は濃厚さの中にも京都らしい繊細さを感じさせてくれるフルボディの赤ワインです。
商品詳細¥5,500税込
ロマネ・コンティに代表される、ブルゴーニュの偉大な赤ワインを生む品種。繊細であるがゆえに、産地の個性をそのままワインに反映させrことができる品種として、各ワイナリーが取り組んでいる品種の1つです。かつては冷涼な一部の地域でしか栽培が難しいとされていましたが、近年では、アメリカのカルフォルニアやニュージーランドでの成功から世界中で栽培される国際品種になっています。
京都丹波では創業当時から取り組んでいる品種で、樹齢は35年を超えています。樹齢30年以上の古木から収穫したブドウのみを使用した、ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieille Vigne)=(フランス語で「古い樹」)も少ないながらも生産しています。樹齢が15年を超えると樹勢に落ち着きが出始め、安定した品質を算出するのもピノ・ノワールの特徴といえます。また黒ブドウながら瓶内二次発酵としてスパークリングも醸造しています。
京都丹波の圃場で栽培した樹齢30年以上の古木のピノ・ノワールを1房ずつ手摘みし、木樽で19ヵ月間熟成させました。落ち着いた果実味と上品な樽香、タンニンに由来するほのかな渋みを感じることができます。生産本数の少ない稀少な逸品です。
商品詳細¥8,800税込
世界各国で栽培が盛んなカベルネ・ソーヴィニヨン。赤ワイン用品種で最もポピュラーな品種の1つです。若いうちは力強いタンニンと果実味があり、熟成とともに丸みを帯びて深みの味わいになるのが特徴です。比較的温暖なエリアで栽培されているところが多い品種で、メルローとブレンドされ、エレガントさを醸し出します。長期熟成向きの品種の1つです。
ブドウは小粒で皮が厚く、凝縮した風味と、皮と種由来のしっかりとしたタンニン(渋み)を備えます。作られるワインはカシスやブルーベリーなどの黒系果実の濃厚な果実味が特徴で、ニューワールドと呼ばれる国々でもパワフルなワインが生産されています。
京都丹波では基本的にメルローとのブレンドで醸造することが多く、程よい果実味と洗練された酸味、タンニンのバランスの良さが特徴で、熟成とともに落ち着き、複雑味を備えます。
カベルネ・ソーヴィニヨンについで有名な黒ブドウ品種「メルロー」。フランスボルドー地方の右岸地域のものが有名ですが、冷涼な地域でも栽培しやすく、収量も多いことで世界各国に産地が広がっています。メルロはカベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドと比べて果粒が大きく皮が薄いためタンニンが少なめで、比較的早くから楽しめる親しみやすいワインになるのが特徴です。
京都丹波では主にカベルネ・ソーヴィニヨンやタナの補助品種としてブレンドすることが多く、契約農家さんのメルローについては単一品種でリリースすることが多い品種です。ピノ・ノワール同様、比較的その栽培エリアの個性を出しやすい品種で、幅広い料理と気軽に合わせていただける赤ワインになります。
京都亀岡で福岡裕和氏が丹精込めて栽培したメルロー種を使用しています。品種独特の香りと軽やかなタンニン、樽香、ボディ感を備えています。地鶏の照り焼きや八幡巻き・ブリ大根・牛肉の時雨煮など甘辛い醤油ベースの料理に合います。
商品詳細¥2,750税込
サンジョヴェーゼといえばイタリアをイメージされる方も多いと思います。イタリア中部地方を原産とする赤ワイン用ブドウ品種で、名前の直訳が「ジュピター(=ローマ神話の主神)の血」であることから、古くから存在していたブドウと言われています。世界的にみても、大半がイタリアで生産されており、栽培土壌の選り好みが少ない多産品種なので、近年では世界各国で栽培が始まっています。
京都丹波ではその上品な酸味を活かし、軽快なミディアムライトボディの赤ワインとして醸造しています。粒が大きく、果皮が薄いため、ワインにしたときもやや薄い赤ワインになります。薄い色合いではありますが、芯のしっかりした果実味を備えていますので、熟成とともに穏やかな丸みを帯びてくるのも特徴です。
京都丹波産サンジョベーゼを使用し、木樽で熟成させました。酸味のきいたスパイシーな香りが特徴。果実味やタンニンは控えめで、しっかりとした酸味が全体を引き締めています。甘辛い醤油を使った料理や中華料理、サーモンや鮪の炙りなどに。
商品詳細¥4,400税込
8000年以上の長い歴史を持つワイン発祥の国、ジョージア南西部を原産とする赤ワイン品種で、ロシア、ウクライナなど東ヨーロッパでも栽培されています。ジョージア語で「染める、着色する」を意味するサペラヴィは晩熟で寒さに強い品種とされ、果肉は赤く、アントシアニンが多量に含まれている為、出来上がるワインは濃い色調となります。
京都丹後で20年前から契約農家さんに栽培していただいている品種で、色濃く酸味の強い品種であるため、丹波ワインでは果実感を残した赤スパークリングとして多くは生産しています。近年熟成を経たサペラヴィが非常に人気を集め、メルローとブレンドすることにより、よりエレガントで軽快な赤ワインとして醸造をし始めています。サンジョベーゼ同様、酸味と果実味のバランスが良いため、気軽に料理と合わせていただきやすいミディアムライトボディの赤ワインになります。
京都産のサペラヴィとメルローを使用しました。軽快な酸味と穏やかなタンニンがバランスよく、熟成とともに深みをますミディアムライトボディの赤ワインです。サペラヴィはぶどうの原種に近く、山ぶどうのようなニュアンスもあり、根菜やスパイシーな料理とも相性が良いです。ブルゴーニュグラスで飲むと更にまろやかで気品あふれる果実味を感じることができます。
商品詳細¥2,970税込
2013年にO.I.V.(Office International de la vigne et du vin 国際ブドウ・ワイン機構)に品種名が登録されており、現在も日本ワインにおいて注目品種となっています。アメリカ系ブドウ品種のベーリー(Bai-ley)とヨーロッパ系ブドウ品種のマスカットハンブルグ(Muscat Hamburgh)の交雑育種で生み出されたブドウであり、1931年に初結実、1940年に正式発表されました。醸造用だけでなく生食用も兼ねているなど、私たち日本人にとって大変馴染み深いブドウ品種として知られています。生食用と同様、ワインにした時もフルーティーでイチゴのような甘い香りも特徴です。しかし最近では樽熟成のボディ感のしっかりしたワインもできてきており、実に様々な赤ワインが楽しめるのも日本だけで栽培されているこの品種の特徴といえます。
丹波ワインでは主に山梨からのブドウを仕入れて醸造しています。スパークリングから樽熟成をした赤ワインまで幅広くワインにしており、特に酸化防止剤無添加で醸造した「てぐみロゼ」はほんのり甘い香りながら辛口スパークリングとして人気があります。
ブドウ自体に際立った個性がないというニュートラルさが、醸造テクニックを表現しやすく、世界で最も人気を集める品種。世界各国で栽培され、ブルゴーニュのモンラッシェやシャブリといった偉大な白ワインに使用される他、シャンパーニュ地方ではブラン・ド・ブランというシャルドネ100%で造られるワインも有名。ステンレスタンクで醸造したフレッシュな仕上がりのワインから、木樽を用いて造る濃厚な風味をもつワインまで、様々な表情を魅せる変幻自在のブドウです。
丹波ワインでは自社農園産シャルドネは樽発酵・樽熟成をさせた長期熟成タイプのミディアムボディの辛口白ワインや、甲州とブレンドしたステンレスタンクで醸造したシンプルでキレの良い辛口白ワインやスパークリングワインを醸造しています。
京都丹波産シャルドネを使用。 フランス産小樽で樽発酵、樽熟成をし、MLF(マロラクティック発酵)を行いシュール・リーを行っています。まろやかで上品な酸味を醸し出しています。バニラのような樽香とフルーツ香や白い花の香りに、フレッシュ感あふれる清々しい酸味が印象的。後口には程よい甘味も感じられ、濃厚でバランスの良い味わいとなっています。
商品詳細¥5,500税込
「黒いピノ」という意味のピノ・ノワールに対して、ピノ・ブランは「白いピノ」という意味で、ピノ・ノワールの突然変異種(クローン)でできた品種です。原産地はフランス北東部のアルザス地方で、白ワインやスパークリングワインの原料となりイタリアではピノ・ビアンコ、ドイツやオーストリアではヴァイスブルグンダーと呼ばれています。いずれもニュートラルな味わいで、醸造のテクニックによって個性が現れる品種でもあります。ブドウの実は小粒で果皮が薄く、外見がシャルドネと類似していることから、様々な産地でシャルドネとピノ・ブランが混同されていた時期がありました。
京都丹波ではニュートラルな個性を活かし、和食に合うワインとして創業当時から栽培を続けている品種の1つです。没個性が個性なのですが、特にお出汁との相性が抜群で、まさに料理に寄り添う白ワインとして料理人からの評価が高いワインです。
京都産のピノブランとショイレーベを使用しました。フローラルで華やかなアロマと優しいフルーツの香りが特徴です。フレッシュで生き生きとした酸が、シャープな輪郭を作り出しています。果実味は強めで、優しい甘みの中口。柔らかくフレッシュ&フルーティな、ドイツワインタイプの一本。甘みを持つ和の総菜や、スパイシーな料理全般にも相性が良いです。
商品詳細¥3,300税込
産地によって出来上がるワインの違いがわかりやすく、世界各国で人気の高まっている品種です。一般的には柑橘系の香りとシャープで爽やかな酸があり、古くからフランス・ロワール地方のサンセールやプイィ・フュメ、ボルドー産が有名です。近年ではニュージーランドやチリでも栽培が盛んです。ブドウの葉と房が小さく、熟すと黄金色に変化するのが特徴で、冷涼な地域ではハーブやレモンなどの爽快な香り、温暖な地域ではグレープフルーツやパッションフルーツなどフルーティーさが際立つ香りになります。
京都丹波では温暖系のソーヴィニヨン・ブランで、フルーティーでキレのよい酸味があり、果実味もしっかり残っている辛口白ワインになります。
爽やかな柑橘系、ハーブの香りと、若々しくはじけるような酸味を感じ、アフターに穏やかな果実味のあるワインに仕上げました。程よいボディを備え、上品な苦みが全体を引きしめています。
商品詳細¥3,850税込
セミヨンは、フランスのボルドー地方が原産とされる白ワイン用ブドウ品種で、甘口から辛口まで幅広いタイプの白ワインの原料になります。セミヨンから造られるワインは熟成に耐えうるしっかりとしたボディになりますが、若いうちはあまり特徴がなく香りも乏しいため、ボルドーではソーヴィニヨン・ブランとブレンドされることが多いです。また世界三大貴腐ワインの一つである「ソーテルヌ」もこのセミヨンから醸造され、長期熟成をする世界最高峰の甘口ワインとして大変有名です。
京都丹波でも11月まで樹の上で水分を蒸発させ、レーズン状になったものだけを遅摘み粒収穫し、極甘口のデザートワインとして醸造しています。ただ、年によっては鳥害など影響もあり、その場合は遅摘みせずに辛口の白ワインに仕上げる年もあります。
「デラウェア」と言えば小粒で甘い、生で食べるブドウとして日本中で愛されています。このブドウ、実は日本の各地で造られているワイン用ブドウ品種でもあるのです。元々は、アメリカ合衆国のオハイオ州デラウェア市で発見されたことから、「デラウェア」と名付けられました。生食用に使われることが多い【ヴィティス・ラブルスカ種】で、アメリカ系の品種と、ヨーロッパ系の品種の雑種と言われています。果皮の色が紫がかっているので、白ワインの他、赤ワインと同じ醸造法を使ったオレンジワインとしても最近では醸造しているワイナリーも多くなっています。
丹波ワインでは一番ラインナップの豊富な品種で、ヌーボーからスパークリング、オレンジワインまでワインとして醸造しています。特に酸化防止剤無添加で醸造した「てぐみ白」は澱や酵母を一緒にボトリングし、発酵由来の炭酸ガスをそのまま封じ込めたスパークリングワインとして売れ筋No.1となっています。
世界的に注目を受ける日本固有の品種。特にニュートラルな味わいが和食との相性が良いと、昨今では和食飲食店の多くがこの甲州を使ったワインを料理とのマリアージュやペアリングで採用しています。糖度や果実味が強くないため、醸造によるテクニックも反映しやすく、各ワイナリーが注力している品種の1つです。
丹波ワインではシンプルに切れのある辛口白ワインとしてシャルドネとブレンドしたワインや、数量限定生産ですが酸化防止剤無添加で醸造した「てぐみ甲州」を生産しています。