「主客一体」のおもてなし
海外や日本全国から観光客が押し寄せる京都。
日本を代表する古都・京都の食文化と言えば京料理を思い浮かべますが、そんな京都でフレンチレストランとしてミシュランの星を初めて獲得したMOTOI。
フレンチでありながら和食や中華の要素も取り入れ、京都の食材をふんだんに用いた料理には、京都ならではの懐の深さを感じずに入られません。
支配人 田中秀和 さん
福岡生まれ鹿児島育ち、生粋の九州人・田中秀和さん。大学時代は、法学部で労働法を学び、将来は労働法に関わる職業に就くつもりで勉強していたといいます。ところが大学のゼミでワインを愛してやまない教授との運命的な出会いがあり、酒文化の歴史などを知るうちに、酒に関わる仕事に興味を持ち始めました。
「酒を扱う仕事をするなら、ソムリエになりなさい!」と、教授の声に押されて酒類業界へ飛び込んだ田中さん。就職して2ヶ月で酒類小売業の新店舗立ち上げに携わり、酒類バイヤーの先輩社員と寝食を共にすること3年。みっちりワインを仕込まれて、すっかりワインに魅了された田中さんは、ソムリエになるべく飲食業界へ転身。サービスマンとしてのキャリアをスタートさせることになりました。福岡と東京でソムリエとしてのキャリアを重ね、ある時ソムリエ仲間の一人からMOTOIを紹介され、実際に食事をするため京都へ。「美味しいと思えるレストランでないと働きたくないですから食べに行きました。とても素晴らしい料理に感動しました」。
かくして、MOTOI田中支配人が誕生したのでした。
日本的なやさしさが印象に残る、それが丹波ワインの特徴です
京都の食材や風習を大事にするMOTOI。京都のお酒を通じて京都らしさを発信するよう心掛けている田中さんは、「国内外からお客様が来られますが、日本ワインを知らない、飲んだことがないというお客様が多いです。そんなお客様に日本のワインを勧めて、その素晴らしさに気づいてもらえるととても嬉しいです。特に地元京都の丹波ワインをお勧めすると、一様にクオリティの高さに驚かれます。京都でこんなに素晴らしいワインを造っていることを皆様にもっと知って欲しい」と話します。
田中さんが初めて飲んだ丹波ワインは丹波鳥居野サンジョベーゼ。「日本的な優しさが印象に残ったワインでした。京料理に合うワインを目指して起業された背景を聞いて、なるほどと思いました」。
その後も京都丹波ピノ・ノワール、丹波鳥居野タナなども試して、是非京都のワインとしてお客様におすすめしたいと思ったそうです。
「MOTOIでは料理の要素の中に出汁や京野菜のほか、鮎や鱧も使います。そういう料理にはクラシックな香りの強いものより丹波ワインを勧めたくなります。特に京野菜には京都丹波ピノ・ノワールの優しさがよく合いますね」とも。
特に田中さんおすすめのマリアージュは「七谷鴨のロティ」と京都丹波ピノ・ノワール ヴィエーユ・ヴィーニュと丹波鳥居野タナ。
「赤身の鴨肉にパリっと焼き目を入れた香ばしさが丹波鳥居野タナの土っぽいイメージとよく合いますし、鴨肉の赤身の鉄っぽいニュアンスと京都丹波ピノ・ノワール ヴィエーユ・ヴィーニュの樽由来のタンニンのスパイシーさが好相性です」。
また香港からのお客様も大絶賛するMOTOIのスペシャリテの麻婆豆腐。クリーミーで滑らかな食感は麻婆豆腐の概念を超越しています。
「麻婆豆腐のスパイシーさと京都丹波ピノ・ノワール ヴィエーユ・ヴィーニュの凝縮した果実味と程よく溶け込んだタンニンが絶妙に調和し、豆腐の優しい味わいともよく合います」。
「せっかく京都に来てくださったのですから、京都の食材と京都のワインの優しいマリアージュも楽しんでいただけたらと思います。その為にソムリエはワインの事だけカバーしていれば良いのではなく、京都の食文化や歴史も併せてお話しできるように心がけております」。
まっすぐな眼差し、真摯な語り口は田中さんの誠実な人柄をそのまま表しています。お客様に京都らしさを噛みしめてもらう。田中さんのあくなき追及は続きます。
このお店が推薦する丹波ワイン
MOTOI Restaurant
テーブル32席(特別室あり)
【営業時間】
Lunch:12:00〜13:00(最終入店時間13:00 閉店15:00)
Dinner:18:00〜20:00(最終入店時間20:00閉店22:00)
【定 休 日】
水・木曜
【所 在 地】
京都市中京区富小路二条下ル俵屋町186
【電 話】
075-231-0709
【ご 予 約】
要予約
【W E B】
https://kyoto-motoi.com/