ワイナリーから国道9号線を福知山方面へ少しいくと九手神社(くで)があります。
地元の豊田地頭藤原定氏が、京都嵐山の松尾大社より勧請し、長元2年(1029年)9月21日、社殿を造営し、その後大正10年4月30日には本殿を国宝に、昭和25年8月29日には国の重要文化財に指定された神社です。
松尾大社といえばお酒の神様として大山咋命 (おおやまくいのみこと)が有名ですが、元々は山や農耕の神様として比叡山を中心に滋賀県坂本の日吉大社や京都市の上賀茂神社とにも祀られてきたそうです。
この九手神社にも同じく大山咋命が鎮座しておられます。
鳥居の横には京都の自然200選に選ばれたアラカシの大木が立っており、境内に入ると木漏れ日が心地よく、上を見上げるとまるで絵具のパレットのような色彩が視界に広がります。
以前は今の国道ではなく旧街道の山陰道から参道がつづいていたとされ、その鳥居があった場所は今では「鳥居野」という地名で名残があります。
そうです。丹波ワインの住所が京都府船井郡京丹波町豊田鳥居野なので、国道より1.5kmほど南の山陰道から九手神社までを参道が通っていたようです。
以前の参道の間にぶどう畑があるなんて、何だか毎日の農園作業も少し神聖な心持ちになってきます。
九手神社から国道9号線を更に福知山方面へ行き、173号線を大阪方面へ5分ほど車で走ると道の駅さらびきの里があります。
その施設の側道の銀杏並木がまた素晴らしく綺麗で、快晴の日のコントラストがたまりません。
車で少し走るだけであちこちで色鮮やかな山村風景が広がるこの季節。
短い秋の気配、京丹波で是非満喫してください!